ワクチン接種について

 こんにちは、マローキャットクリニックの谷内です。ご飯が美味しい季節ですね。私も食べ過ぎないよう気をつけます。さて、今回はワクチン接種についてのお話です。

 世間ではコロナワクチンが5回目になっていますが、猫ちゃんのワクチンだけについて書きたいと思います。当院ではWSAVAのガイドラインに基づいてワクチンの種類や間隔を定めております。

 種類は3種混合、5種混合、猫エイズウイルスワクチンなどがあります。貴方の愛猫に必要なワクチンは何でしょうか?

  • 3種混合ワクチン:一番オーソドックスなワクチンです。完全室内飼育で猫エイズや白血病などの同居猫ちゃんがいなければこちらで十分です。
  • 5種混合ワクチン:3種混合ワクチンにクラミジア、白血病の予防を目的としたワクチンです。お外に行く猫ちゃんには接種適応ですが、ワクチンによるがん(肉腫)のリスクが少し上がります。
  • エイズワクチン:エイズの猫ちゃんが同居にいる場合は接種適応ですが、効果は低く終売予定です。

 接種のタイミングは?

  • 0歳齢のときは移行抗体があるので複数回接種することがありますが、16週齢以降で必ず1回は接種が必要です。
  • 成猫になったあと3年は間をあけることを推奨しています。ワクチンによる免疫は長期間維持されることが分かっています。また、ワクチン有害事象も報告があり接種を頻繁にする猫ちゃんは腎臓病のリスクがあがるとされています。せっかく予防にきたのに将来的に病気になるなんて本末転倒ですので、完全室内飼育の猫ちゃんは3年おきの接種をご検討下さい。

動物病院によっては毎年の接種を推奨される場合があります。獣医師の考え方次第であり、必ずしもガイドラインに沿う必要はありません。しかしワクチンを必要最低限におさめたい場合は当院での接種をご検討下さい。